東京ダート1400m コース傾向
過去 2021-2025 / 464レース・延べ7,173頭を集計
要点:東京競馬場・ダート1400mのコース傾向を、2021-2025の464レース・7,173件のデータで分析。JRAで東京のみの純ダートスタート、逃げ勝率19.2%の極端な前有利構造を説明します。
データ更新:2026-04-21 / 当サイト独自集計
東京ダート1400m は、JRA で唯一の純ダート1400m発走コース(他場は芝スタート)。平場の主力ダート距離として毎開催組まれる。本記事では直近5年(2021-2025)の464レース、7,173件の出走データから傾向を検証する。
要点: 逃げ勝率19.22%で強力な前有利、枠はほぼフラット(4・7枠がやや強い)、典型的な尻抜けラップ(−1.29秒)、人気順に素直な決着。
コース概要
- コース形態: 左回り
- 1周距離: 1,899m
- 直線長: 501.6m(JRAダートコース最長)
- 幅員: 25m
- スタート地点: 向正面直線の右寄り(東京ダ1300mから100m下がった位置)
- 純粋にダートコースを発走する唯一のJRA1400m(他場は芝スタート)
- スタートから3コーナーまで: 約440m
- 通過コーナー: 3コーナー → 4コーナー(1・2コーナーは通過しない)
- 最終直線の中盤と直線途中に緩い上り坂
- 出走頭数(平均): 15.58頭
データのまとめ
このコースで実際にどんな馬が、どの位置から、どの脚質で、どの人気帯から勝っているか。表で一望する。
脚質別勝率
| 脚質 | 出走 | 勝率 | 95%信頼区間 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 463 | 19.22% | 15.9〜23.1% | 43.63% |
| 先行 | 1,686 | 11.33% | 9.9〜12.9% | 32.15% |
| 差し | 2,653 | 5.58% | 4.8〜6.5% | 18.06% |
| 追込 | 2,371 | 1.52% | 1.1〜2.1% | 7.0% |
枠別勝率
| 枠 | 出走 | 勝率 | 95%信頼区間 | 複勝率 | 平均4角通過順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 837 | 6.21% | 4.8〜8.1% | 17.08% | 7.78 |
| 2枠 | 867 | 6.34% | 4.9〜8.2% | 19.15% | 7.49 |
| 3枠 | 891 | 5.72% | 4.4〜7.4% | 16.84% | 8.10 |
| 4枠 | 908 | 7.27% | 5.8〜9.1% | 21.15% | 7.87 |
| 5枠 | 916 | 5.46% | 4.2〜7.1% | 18.01% | 7.86 |
| 6枠 | 915 | 6.78% | 5.3〜8.6% | 20.77% | 7.97 |
| 7枠 | 918 | 7.84% | 6.3〜9.8% | 21.68% | 8.00 |
| 8枠 | 921 | 6.08% | 4.7〜7.8% | 19.98% | 7.61 |
4 角通過順位と着順
| 4角通過順位 | 出走 | 勝率 | 95%信頼区間 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1-3番手 | 1,676 | 14.08% | 12.5〜15.8% | 36.46% |
| 4-6番手 | 1,360 | 8.6% | 7.2〜10.2% | 25.29% |
| 7-9番手 | 1,395 | 4.44% | 3.5〜5.7% | 15.99% |
| 10+番手 | 2,742 | 1.79% | 1.4〜2.4% | 7.7% |
位置取りの効きやすさ: 中(4 角 1-3 番手の 3 着内率 36.46%、10+ 番手 7.7% — 約 28.8pt 差)。
人気別勝率
| 人気 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 462 | 36.15% | 62.77% | 86.5% | 82.2% |
| 2番人気 | 462 | 18.4% | 49.57% | 75.2% | 80.8% |
| 3番人気 | 462 | 12.55% | 41.34% | 77.3% | 83.2% |
| 4-5人気 | 923 | 8.02% | 30.55% | 75.6% | 82.0% |
| 6-9人気 | 1,847 | 3.36% | 15.65% | 68.2% | 75.5% |
| 10-18人気 | 3,017 | 0.6% | 3.58% | 44.9% | 53.5% |
ペース傾向
463 レースのラップから集計:
- 前半 3F 平均: 35.59 秒
- 後半 3F 平均: 36.88 秒
- 差: −1.29 秒 (前傾(尻抜け))
- 後半が前半より速いレース比率: 13.8%
ペース別の勝ち馬の決まり脚
前半 800m 通過タイムでレースを 3 段階に分け、勝ち馬の決まり脚を見る(464 件)。基準: 平均 47.94 秒、ばらつき 1.01 秒。
| ペース | 勝者数 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
|---|---|---|---|---|---|
| ハイペース寄り | 145 | 13.1% | 37.2% | 40.0% | 9.7% |
| ミドル | 181 | 19.9% | 40.3% | 30.9% | 8.8% |
| スローペース寄り | 138 | 24.6% | 46.4% | 24.6% | 4.3% |
馬場別の傾向
| 馬場 | 出走 | 勝ち馬の脚質シェア | 勝ち馬上がり 3F 平均 |
|---|---|---|---|
| 良 | 4,552 | 先行 38.8% / 差し 33.7% / 逃げ 21.1% / 追込 6.5% | 37.68 秒 |
| 稍重 | 1,407 | 先行 44.0% / 差し 29.7% / 逃げ 16.5% / 追込 9.9% | 37.41 秒 |
| 重 | 884 | 先行 50.9% / 差し 24.6% / 逃げ 12.3% / 追込 12.3% | 36.94 秒 |
| 不良 | 330 | 先行 36.4% / 差し 36.4% / 逃げ 22.7% / 追込 4.5% | 37.15 秒 |
クラス別 勝ち時計の基準
クラス別の勝ち時計を 5 年分(2021-2025)の集計から。目の前のレースの勝ち時計を、平均と比べて「楽だったか・揃ったメンバーだったか」の判断材料に。表記は分:秒.1。
| クラス | 件数 | 最速 | 平均 |
|---|---|---|---|
| 新馬・未勝利 | 320 | 1:22.1 | 1:25.3 |
| 1 勝クラス | 56 | 1:22.3 | 1:24.2 |
| 2 勝クラス | 28 | 1:22.4 | 1:23.7 |
| 3 勝クラス | 35 | 1:21.8 | 1:23.4 |
| OP 特別 | 19 | 1:21.9 | 1:23.0 |
| リステッド | 1 | 1:22.3 | 1:22.3 |
| 重賞 | 5 | 1:22.3 | 1:22.9 |
新馬・未勝利クラスの年次推移
| 年 | 件数 | 最速 | 平均 |
|---|---|---|---|
| 2021 | 61 | 1:23.5 | 1:25.5 |
| 2022 | 64 | 1:22.4 | 1:25.2 |
| 2023 | 65 | 1:22.1 | 1:25.4 |
| 2024 | 63 | 1:22.7 | 1:25.3 |
| 2025 | 67 | 1:22.7 | 1:25.2 |
種牡馬上位
※ 出走が少ないほど勝率・複勝率は揺らぎやすい(出走 20 程度だと 1 件のブレで複勝率が ±5pt 動く)。サンプル数も合わせて読む。
| 種牡馬 | 出走 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| モズアスコット | 22 | 22.73% | 54.55% |
| ナダル | 33 | 12.12% | 51.52% |
| グレーターロンドン | 27 | 11.11% | 37.04% |
| Speightstown | 28 | 10.71% | 35.71% |
| シニスターミニスター | 174 | 13.22% | 35.06% |
| Justify | 21 | 14.29% | 33.33% |
| ダノンレジェンド | 120 | 9.17% | 30.83% |
| ロードカナロア | 213 | 11.74% | 30.52% |
| カレンブラックヒル | 114 | 6.14% | 29.82% |
| ルヴァンスレーヴ | 45 | 11.11% | 28.89% |
騎手上位
※ 集計期間(2021-2025)中の累計のため、現役引退済みの騎手も含まれる場合があります。
| 騎手 | 騎乗 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 川田将雅 | 44 | 29.55% | 59.09% |
| ルメール | 151 | 25.17% | 46.36% |
| C.デム | 11 | 9.09% | 45.45% |
| レーン | 56 | 21.43% | 42.86% |
| モレイラ | 14 | 28.57% | 42.86% |
| 水口優也 | 17 | 17.65% | 41.18% |
| 戸崎圭太 | 247 | 16.19% | 38.06% |
| 松山弘平 | 65 | 18.46% | 36.92% |
| 小崎綾也 | 14 | 14.29% | 35.71% |
| 福永祐一 | 35 | 5.71% | 34.29% |
なぜこの傾向が出るのか
東京ダート1400mは、左回り、直線 501.6m + 2.4m 上り坂、芝スタート。ゲート先行力が重要で、芝ダ替わりの位置取りで隊列が決まる。
勝ち馬は先行型が中心で、直線の坂を上り切るパワー型のダート馬が典型。差し・追込は届きづらく、4 角時点で前にいる馬が圧倒的有利。
通説検証
このコースの主要通説をデータで検証する。判定の全体像:
| 通説 | 判定 | 結論 |
|---|---|---|
| 逃げ・先行有利 | ✓ | 強く成立(逃げ19.22%) |
| 純ダート発走で外枠恩恵なし | △ | 枠はほぼフラット |
| 尻抜けラップ | ✓ | 成立(-1.29秒) |
| 実力通り | ✓ | 1-3番人気の複勝率80%超 |
| 米国系ダート血統 | ○ | 米国系が多数上位 |
通説1: 逃げ・先行有利 → ✓ 強く成立(逃げ19.22%)
逃げ勝率19.22% は中山ダ1200(23.83%)に次ぐ高水準。複勝率43.63% で、ハナを取れれば4割超の馬券圏。先行も11.33%で健闘し、前4分の1に入れるかが勝敗。
4 角通過順位(位置取りの効きやすさ: 中)
4角3番手以内で勝率14%。中山ダ1200(19.14%)よりやや弱いが、前目優位は明確。
通説2: 純ダート発走で外枠恩恵なし → △ 枠はほぼフラット
勝率は 5-8% の範囲内でばらつく程度。各枠 出走 840-920 の大サンプルだが、統計的に明確な有利枠は出ていない(信頼区間が重なる)。
興味深いのは、東京ダ1600(芝スタート、1枠5.02% と 8枠8.41% で明確な外枠有利)と比較してここはフラット。この差は「芝スタートの有無」で説明できる。芝スタートがないと、外枠のロスがそのまま効いて枠の差が消える、という可能性が高い。
通説3: 尻抜けラップ → ✓ 成立(-1.29秒)
- 前半3F平均: 35.59秒
- 後半3F平均: 36.88秒
- 差: −1.29秒(後半が1.3秒遅い、尻抜け)
- ハイペース率: 13.8%
ダートの典型的な「前半速く、後半失速」パターン。86%のレースが尻抜け。
勝ち馬の上がり3F 平均 36.43秒(中央値 36.4秒)、中山ダ1200(37.19秒)より1秒速い。直線501.6mの長さが活きている。
通説4: 実力通り → ✓ 1-3番人気の複勝率80%超
1番人気勝率36%、2番人気18%、3番人気13% と安定した人気順。1-3番人気の複勝回収率が80%超、4-5番人気の複勝回収率82% まで上位人気帯の信頼度が高い。10番人気以下は明確に切れる(複勝回収率53.5%)。
通説5: 米国系ダート血統 → ○ 米国系が多数上位
出走 20頭以上の種牡馬で複勝率上位:
| 種牡馬 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| モズアスコット | 22 | 22.7% | 54.5% | 現役、参考値 |
| ナダル | 33 | 12.1% | 51.5% | 現役、米国G1馬 |
| グレーターロンドン | 27 | 11.1% | 37.0% | 現役 |
| Speightstown | 28 | 10.7% | 35.7% | 米国、参考値 |
| シニスターミニスター | 174 | 13.2% | 35.1% | 現役、サンプル最大、米国系 |
| Justify | 21 | 14.3% | 33.3% | 米国、参考値 |
| ダノンレジェンド | 120 | 9.2% | 30.8% | 現役、スプリント系 |
シニスターミニスター(出走 174)、ダノンレジェンド(出走 120) のサンプル数で信頼できる。米国スプリント〜マイル系が大半を占める構成で、純ダート血統の傾向が明確。
総括
東京ダート1400m は、数字の上で次のように特徴づけられる:
- 逃げ勝率19.22% で強力な前有利、複勝率43.63%
- 枠はフラット(他のダート1600/1200と違い、純ダートなので芝恩恵なし)
- 尻抜けラップ(-1.29秒)、前半のポジション取りが勝敗ライン
- 1-5番人気の複勝回収率80%超 で実力通り
- 種牡馬はシニスターミニスター・ダノンレジェンドなどの米国スプリント〜マイル系
端的に言えば、「人気上位の逃げ・先行タイプを素直に買う」コース。芝スタートの恩恵がないため枠は気にせず、あくまで能力順+展開での位置取りが決め手。
集計条件
- データ期間: 2021-01-01 〜 2025-12-31
- 対象: 東京競馬場 ダート1400m(全464レース)
- 延べ出走データ: 7,232(有効: 7,173。競走中止・降着・未確定は除外)
- 回収率: 100円ベット換算(100%で収支トントン)
- 信頼区間: 95% ウィルソン信頼区間
- サンプル注意: 出走 50未満の層別集計は参考値
- 注意: 本コースは1・2コーナーを通過しないため、1角通過順位は算出していない
- 集計日: 2026-04-21
- データソース: JRA で開催されたレースの公開成績(独自集計)
免責
本記事は JRA で開催されたレースの公開成績を独自に集計・分析したものであり、特定の馬券・予想を推奨・勧誘するものではありません。最終的な馬券購入の判断はご自身の責任でお願いします。馬券購入は20歳以上のみ可能です。本サイトは日本中央競馬会(JRA)および JRA-VAN とは一切関係ありません。
勝率・回収率・信頼区間などの定義は集計の考え方にまとめています。
